Wan 3.0 の 480P と 1080P — どの仕事にどの段か
Wan 3.0 の解像度の段の選び方。480P が本当に得意なこと、唯一約束できないこと、そして高いほうに払う価値があるのはいつか。

やるべき仕事があって、選択肢が三つ入ったドロップダウンがあります。先に短い答えを書きます。 理屈はその下です。
ほかの人間が見るものはすべて 720P。その前に起きることはすべて 480P。ファイルそのものが 納品物で、ディテールが要点なら 1080P。 Wan 3.0 の 480P と 1080P の判断では価格差が 4 対 1 で、1 か月あればあてずっぽうが本物のお金になるだけの開きがあります。
そのファイルが次に何になるかで段を選ぶ
どれくらい良く見せたいかではありません。それは誰でも良く見せたい。誰が見て、それを どうするかで選びます。
| 作っているもの | 段 | 理由 |
|---|---|---|
| そもそも案が成立するかを確かめる | 480P | 読んでいるのは動きと配置で、どちらもどんな大きさでも読めます |
| セリフ、間、音楽を詰める | 480P | 音は段で変わりません。 下に書きます |
| Wan 3.0 が狙ったところで切るかを試す | 480P | カット位置はプロンプトの問題で、画素の問題ではありません |
| クライアントや同僚が見るもの | 720P | 試行を回せるだけ低く、解像度の話をされないだけ高い |
| SNS のフィードへの納品 | 720P | 短尺動画がそもそも見られている段です |
| 顔のアップ、商品のディテール、画面上の文字 | 1080P | 下の段でまっさきに崩れるのがこれらです |
| グレーディング、キーイング、他素材への編集を通す映像 | 1080P | 後工程はディテールを食うので、多めから始めます |
人が間違えるのは 4 行目です。承認をもらうために 480P のファイルをクライアントへ送っても、 浮くものはごくわずかで、話したかった「案」の話のかわりに「画質」の話を招きます。 Wan 3.0 の 三つの解像度の段は価格が 1:2:4 — 本サイトでは 1 秒 8・16・32 クレジット — なので、 クライアントに見せる 720P のテイクは納品テイクの 4 分の 1 ではなく半分です。 誰かほかの人が見た瞬間に、真ん中の段を買ってください。
音はどの段でも同じです
ここが予算の立て方を変える部分で、しかも見落としやすい。解像度のドロップダウンが、すべてが それに比例するかのように匂わせるからです。
Wan 3.0 に音声の段はありません。 resolution が制御するのは絵で、音声は素のオン/オフの
スイッチです。しかも切っても安くなりません。1080P のほうが 480P より良い音を買える要素は、
リクエストの中に一つもありません。
ですから作品の音の側まるごと — セリフ、その一行が指定した秒数に収まるか、音楽が狙った拍に 落ちるか、部屋鳴りが空間に合っているか — は、何一つ差し引かれないまま 4 分の 1 の値段で 試せます。 発話の入るものを作っているなら、節約が本当にあるのはそこで、これから作り直す 絵の画素を削るよりはるかに大きい勝ちです。
正直な縁が二つ。音は、上の段では違うものになる絵と一緒に生成されますので、特定の仕草に 合わせた音楽の頭は、その仕草が動けば一緒に動きます。そしてリップシンクは顔で判断され、顔は 低い段がいちばん下手に描くものです。書きと間合いは 480P で判断し、口は納品する段で判断して ください。
安い下書きが約束できないもの:同じショット
ここが人にお金を使わせる失敗です。安いテイクを何本か走らせ、気に入った 1 本を見つけ、同じ プロンプトで 1080P に上げて回す — そしてカメラが別の場所にいます。
これはバグではありませんし、あなたのやり方が悪いのでもありません。アリババの Wan 3.0 API リファレンスの三行がその理由を説明していて、この上にワークフローを組む前に知っておく価値が あります。
シードは錠前ではなく、肘で押す程度のものです。 seed の項目は結果を再現するために
ありますが、アリババ自身の説明は同じシード値でも結果が完全に同一になるとは限らないと
付け足しています。それでも固定はしてください — 幅は狭まります — けれどもそれが保つ前提で
計画しないこと。
プロンプトは毎回走る前に書き換えられます。 prompt_extend の既定はオンで、つまり
Wan 3.0 が見る前に言語モデルがあなたの書いたものを書き直します。切っていない限り、「同じ
プロンプト」の 2 回は 2 つの別のプロンプトです。これはシードより人を驚かせます。
段どうしは別々の生成です。 Wan 3.0 では 480P と 1080P は二つの生成であって、 1 回の生成とその拡大ではありません。もう一度送る指示以外、何も引き継がれません。
まとめると、下書きは「何を作るか」を決めます。「どの画面か」は決めません。 その区別は、 承認された版と納品された版が別テイクである理由をクライアントに説明する側に自分が立つまでは、 小さく聞こえます。
実際にどれくらい離れるのか。それはショットによりますし、それに一つの数字を出す人は — 私たちも
含めて — 推測しています。 やる価値があるのは、その前提に予算を賭ける前に自分で 1 組見て
みることです。プロンプト 1 本、シード固定、prompt_extend オフ、縦横比を明示、そして各段で
1 テイクずつ。短い生成 2 本が、誰かの公開した数字より、あなた自身の素材についてよほど多くを
教えます。 そして自分の作るショットで画面が保たれるなら、4 分の 1 で済むワークフローの
許可をいま取ったことになります。
既定の段は、高いほうです
これは見出しを立てる価値があります。静かにお金がかかるからです。resolution を設定しない
場合、Wan 3.0 の API は 1080P で生成します。
たいていの製品のたいていの既定値は、安全で安いほうです。これは逆に走ります。 API に対して 組むものは、フォールバックを信じるのではなく毎リクエストで段を設定するべきです。本サイトの Wan 3.0 の組み込みは、まさにこの理由で 480P に上書きしています。バグの代償は、4 倍では なく 4 分の 1 であるべきだからです。
請求が自分の算術より高かったことがあるなら、ほかのどれより先にここを確かめてください。
下書きは実際いくらか
比率を体で感じる素直な言い方。480P の 30 秒は、1080P の 7 秒半と同じ値段です。 案の全長の ラフが、短い納品テイク 1 本の値段で。
損益分岐も同じくらい単純です。下書きしてから納品すると 1 秒 8 クレジット + 32 で、1080P へ 直行する場合の 1.25 倍。ですから下書きは、却下される納品テイクをおよそ 4 本に 1 本 防げば元が取れます。
| 必要になったはずの納品テイク | 1080P へ直行 | 下書き+納品テイク 1 本 |
|---|---|---|
| 1 | 32 | 40 |
| 2 | 64 | 40 |
| 3 | 96 | 40 |
最初のフル解像度の試行がたいてい通るなら、下書きは 25% の税なので、やめるべきです。 いつも 2 本目 3 本目に回っているなら、その場で元が取れます。 そしてたいていの人は後者に いて、自分は前者だと思っています。
これを正直に保つ但し書きが一つ。下書きが防げるのは、下書きが検出できる失敗だけです。それは プロンプトの失敗 — 動作が違う、間が違う、頼んでいないカットが入った。却下の理由がたいてい 「画面がしっくりこない」なら、下書きはそれを捕まえません。 そのお金は、納品する段でもう 1 回試すほうに使うべきです。
下書きを信用に足るものにする設定
信頼できる Wan 3.0 の下書きワークフローは、自分が制御できる変数を取り除く作業がほとんど です。試していたはずのものだけが、走るたびに変わるように。
- プロンプトの書き換えを切る。 そうしないと書き換え器を試していることになり、しかも それは上の段でもう一度、別の結果で走ります。代償として、短いプロンプトはこれを切ると 本当に悪くなるので、全文を自分で書いてください。被写体、動作、場面、カメラ、音。
- シードを固定し、プロンプトの版と並べて書き留める。 錠前ではありませんが、固定しない シードはずれることを保証します。
- 縦横比を adaptive のままにせず明示する。 両方の生成が同じ形を狙うように。
- 1 回につき 1 つだけ変える。 変数を 1 つずつ動かす下書き 3 本は 3 つのことを教えます。 全部を動かす 3 本は何も教えません。
- 下書きは短く。 8 秒あれば、被写体と動きと最初の一拍はたいてい見えます。確かめている ことのほとんどはそれです。長いテイクを検討しているなら、 30 秒が請求をいちばん速く膨らませるパラメータです。
よくある質問
AI 動画に 480P で足りますか
自分の目には、足ります。 Wan 3.0 の 480P の生成は、動き、配置、間、音を忠実に見せます。 ほかの誰かの目には、足りません。 クライアントに 480P を送れば、仕事の話ではなく画質の話で その打ち合わせを使い切ります。480P は考えるための段、720P は渡す最低の段として扱って ください。
1080P 版は 480P の下書きと同じ見た目になりますか
案は引き継がれ、ショットそのものは引き継がれません。 Wan 3.0 の段は別々の生成で、シードの 固定は保証ではなく、プロンプトの書き換えは既定でオンです。被写体・動作・間・音は残ると 思ってよく、画面と細部は動くと思ってください。
何も選ばないとき、Wan 3.0 はどの解像度を使いますか
1080P、三つのうちいちばん高いものです。ここで唯一、慎重なほうを選んでいない既定値で、 毎リクエストで明示する価値があります。
下書きは 480P と 720P のどちらでやるべきですか
ほとんどの場合 480P です。 間、カット、音についての問いに Wan 3.0 はどちらの段でも同じ答えを 返しますし、片方は半額だからです。720P へ上げるのは、判断したいものにディテールが要るとき だけ — 遠くの顔が読めるか、ロゴが崩れないか。
短い版
Wan 3.0 の 480P と 1080P の選択は、自分の水準についての問いではなく、観客についての問い として扱ってください。480P は自分のため、720P はほかの人のため、1080P は渡すファイルのため。 画面そのもの以外のすべてについては、安く、堂々と下書きしてください。 低い段では音に真剣に 向き合ってください、そこに追加費用がかからないのですから。既定値に請求させないよう解像度は 明示してください。そして最初のテイクがたいてい決まる仕事では、下書きを丸ごと省いてください。
料金ページは、決める前に数字が欲しければ三つの段を横に並べて尺で見積もります。 そしてクリップの実費が、解像度では説明のつかない 請求の部分を扱っています。
執筆
wan-3.run
Wan 3.0 の独立系インターフェース


